花のいのちはみじかくて

 

 

秋分、末候。水始涸(みずはじめてかれる)。

ということは、そろそろ新米が美味しい時期。

 

「紫」は秋の色だな、と思ってボウっとしていました。

近くに咲いた紫式部のツブツブを見て。

また、地面に散り敷く萩の花びらを見て。

極めつけは、よく蒸し上がったさつまいもの

テカテカとめくれ上がった皮を

湯気越しにつまんで。

 

“さつまいもの皮”だけでこれだけ感傷的になるのは

出張の事前勉強ために

林芙美子原作の成瀬作品を

連日鑑賞していたからかもしれない…。

どうもヒロインたちのように

気持ちがうらぶれてしまうのです。

 

「花のいのちはみじかくて

苦しきことのみ多かりき」

 

『放浪記』も『浮雲』も最後は

この印象的な詩で締めくくられます。

 

この言葉を頭にポワンと浮かべては

美しい高峰秀子の泣き顔を思い出して

フウとため息をついちゃったりして…。

文章にしていると自分が小っ恥ずかしくなってきます。

というわけで、いくらでも感傷的になるので

成瀬作品を観るのは、一旦お休みしよう(笑)

 

 

おのおのが想いに耽る秋の宵。

 

 

*   *   *

 

 

最近もオンラインショップで

『エフイチ』をお手にとってくださった読者さま

いつも本当にありがとうございます。

お楽しみいただけたら嬉しいです。

 

そんなわけで、編集人は明日から

遠方出張で西へ飛んで行きます。

どんな取材になるのか、どきどきです。

フアンは大きいだけ、キタイも大きくなるものでしょうか。

 

良い週末をお過ごしくださいませ。

 

 

 

 

by londel