ライラックの詩

 

「この紫色の花の名前はなんですか」

「ライラックですよ」

「これが…」

 

先日、生まれてはじめてこの花を手にとりました。アルセーニイ・タルコフスキーの詩の中で何度もこの花を目にするたびに、興味は膨らむばかりでしたが、思っていたよりこじんまりとしていて、香りも持たない慎ましい花でした。(最近アルセーニイのことばかり。マイブームかしら)

 

彼の詩「初めの頃の逢瀬」にある印象的な箇所があります。

 

「階段を、まるでめまいのように、

一段飛ばしで駆けおり、そして導いてくれたのだ、

濡れたライラックの茂みを抜け、自らの領地へと、

鏡のガラスの向こう側のー…」

 

「僕」が「君」に対して感じている瑞々しさ、色のうつくしさが溢れている冒頭の一節。

詩を読み進めるにつれて、その色彩にも陰りがあらわれてゆくのですが…。

 

ちなみに、パープルのライラックの花言葉は「恋の芽生え」。

 

この詩にこれほど似つかわしい花であるとは、知りませんでした。

 

 

 

 

花屋のお姉さんがパープルのスカビオサを一輪オマケしてくれました。(涙)

ありがとう。

 

 

 

by londel