先日に引き続き、

最新号のメイキングをおひとつご紹介します。

 

岐阜県で美味しい初体験のこと。

 

「カシオペア座と男の子の朱肉入れ」

特集させていただいた岐阜県・恵那市にある

磁器・染付工房「 百木根(ももきね)さんを

訪ねた際のことです。

 

あの一目惚れをした朱肉入れを

制作されている工芸作家・百木根さんが

とある場所に連れて行ってくださいました。

 

 

 

 

それが、こちらっ!

 

 

 

 

鮎のヤナ​場です!

 

 

この日は関東から数名の方々が工房を訪れていて

「せっかく岐阜に来ただから、ぜひ」と

ご案内してくださったのです。

 

恥ずかしながら、そもそも「ヤナ鮎」

存在を知らなかった編集人。

 

「ヤナとは、梁漁(やなりょう)

売り物にした食事処である。

観光ヤナともいう。

梁に入って鮎を捕まえて楽しむことが出来たり、

食事ができる。料理は主に鮎料理だが、

やなに上がったアナゴやウナギを出すヤナもある。(Wikiより)

 

…なるほど。

漁場で穫れたての新鮮なお魚をその場で調理し

食べれるという東京ではなかなか体験できない場所ですな…!

ということで、期待に胸はふくらむばかり。

 

ちなみに「ヤナ」とは鮎や鱒などの

川魚を穫るための漁法のひとつ。

川の瀬を両岸より杭や竹でせき止め、

一か所をあけてそこに簀(す)を張り、

流れを上り下る魚をその上で捕るという

大掛かりな仕掛けを組みます。

 

大きな河川の多い岐阜県ではヤナ漁が盛んで、

夏の風物詩として毎年大変賑わうそうです。

 

 

*   *   *

 

 

さて。恵那の工房から車を30分ほど走らせて、

到着したのが矢作川上流、清流の上村川沿いに

シーズン限定でオープンする「澄ヶ瀬ヤナ」でした。

 

 

 

早速大きなやながお出迎えです。

その仕掛けも、とても古典的。

人の手によって組まれた丸太や竹などは一つの芸術作品のようです。

漁場でありながら、景観として溶け込んでいるんですね。

(その後で、平安時代からの長い伝統がある方法だと知りました)

 

猛進する清流は岩にぶつかって

目の前で真っ白な水しぶきを吹き上げています。

川の水は透き通っていて、早速腕まくりをします。

川端に立って、ちょこんと水に指先を浸すと

心地よい冷たさがじわーっと伝わってきました。

 

この瞬間「しばらくこういうことしてなかったなあ…」としみじみ。

川で遊んだりとか、山を歩いたりすることが久々でした。

自然パワーを眺めていたら、ほんとうにベタですが

やっぱり、気持ちが浄化される気分になるのですよねぇ…

 

 

 

*   *   *

 

そして、肝心の鮎の塩焼きですが

その焼き方に驚きました。

 

鮎、45分間も焼くんです。(!)

 

な、長い…!

 

昔ながらのスタイルにこだわっていて

直径1m余りの炉で薪をいっぱい燃やして

じーっくりと焼くのです。

 

その焼き姿も圧巻でした。

 

 

赤く熱を蓄えた炭が

こんもりと山積みになった炉の周りには

熟練の焼き師と思われるおじさま達が

慣れた手つきで鮎の串を回しながら

焼き続けています。

 

「そんな写真撮って、あんたコレ初めて見るの?どこからきたの」

 

「はい、東京からきました」

 

「ほお。じっくり見て行きな。ついでに俺も撮っちゃうのかい?」

 

という茶目っ気たっぷりの

おじさまとの会話に癒されました。笑

 

 

*   *   *

 

 

炉の側にいると炎の熱気が

肌にじんじんと伝わってきます。

自分もふと気づいたら串焼きの鮎と一緒に

グリルされていたかもしれないくらい、

凝視してしまいました。

 

 

あ、前置き長くなってごめんなさい。

(はじめてのことだったので…つい興奮が)

 

そして、そして肝心の塩焼きですね。

 

……とっても美味しかったです。(感嘆)

 

 

 

長時間かけてじっくり焼き上がった鮎は

とても香ばしいのです。

外はパリパリ、中はふっくらで、

頭から尻尾まで丸かじりできる柔らかさなのです。

 

 

風が頬をなでる中、清流の音に耳を澄ましながら

歓談をしながら、かぶっと食べる塩焼き。

串の抜き取り方を指南していただいたりして…

そのコツもすごく面白かったです。

 

当たり前のことですが、食べものの「美味しさ」って

その素材はもちろんなのですが、それだけでは

成り立たなくて

他にも景色、人、歴史、などいろんなものの

影響されてできあがっていることを再確認しました。

 

味覚以外の豊かさによって、

味覚は何倍にも増すんですよね。

 

岐阜の忘れられない大切な思い出です。

 

工房の百木根さんの記事は、

この次の日に取材させていただいたのですが

地域の豊かさが作品へのインスピレーションとしても

深く影響されていることを感じつつ、

制作現場を拝見させていただいたのでした。

大変貴重なひとときでした。

 

 

iPhoneImage.png

 

岐阜では美味な体験を他にもさせていただいたので

それはまたぜひ次の機会にメイキングブログでご紹介できたら、と思います。

 

今日は、そんなグルメな裏話でした。

 

 

*    *    *

 

 

(追伸 こぼれ話)

やな場はシーズン終了の時期に伺ったので、

今回は体験しませんでしたが、

鮎の“つかみ取り”もできるのだとか。

 

昔、小学生の頃に近所である

中央公園の納涼祭で人口プールに

放ったニジマスを掴んだ記憶が蘇ります。

それも家に帰っていつも通り塩焼きしただけでしたが

楽しい思い出として覚えています。

 

けれど、今回は景色も味も全てが最高でしたので

ここで夏の思い出を作ることができる

お子さんたちは幸せだなあ…としみじみ。

 

きっと忘れられない原風景として

鮎の香ばしさ、炭火の勢い、清流の心地よい冷たさ

いろんな「五感」そのものが記憶に焼き付くんだろうな

と思いました。

 

 

 

 

 


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