カフヱにて

 

そういえば僕等は
人の都合で格下げされた
あわれな冥王星が太陽を
やっとのことで一周し


碧く瑞々しい無二の惑星を
すれ違うまえに
この少々立て付けの悪い
アンティークテーブルを
隔てることになったわけだ


それだけで
咲きかけの花弁のように
うち重なるその手を
熱っぽく握るには
十分な理由になるはずだけど


胸底からこみあげるものは
西日を受けたその長いまつげが
二、三瞬いたとき
魔法をかけられたように
二の足を踏んでしまった


それも確固とした
声なき意思を以って


どうしてだろう


 

 

「カフヱにて」

 

 

 


先日のお休み、『六古窯』@出光美術館へ足を運びました。弱冷房が効いた暗がりの館内で、いにしえの時を今に伝える壺の数々を小一時間眺めた後、軽く痺れた足と、飽和した頭で風月堂へ入り、そこで浮かんできた言葉のまとまりたち。(なぜか壺が思い浮かばなかった)


あれこれ細かな感想はあるのですが、直感をはたらかせ、その時の印象を徒然なるままに書き残しておくことが、のちに心に刻まれることもあるので。ね、兼好先生。

 

 

 

 

by londel