こんにちは、好奇心。

 

お菓子特集の撮影のために、グリーンロード沿いにある土手へ行ったときのこと。

 

かばんから携帯用ラジオを取り出して、スイッチを入れると洋楽のポップスが流れてくる。半径1mに聞こえる程度にボリュームを下げてから、草むらに置いたら準備完了。早速作業にとりかかる。あらかじめ作っておいた菓子を包装から取り出して、プレートの上に並べ、花を散りばめたり、小道具類で背景を整えて、パシャパシャと撮影をはじめる。

レンズに集中していると、下校途中と思われる2人の女の子が近寄ってきて、恐る恐る声をかけてきた。

 

「…これ…おやつ、ですか?」

「うん、そう。ガトーショコラ」

「へえ」(2人で顔を見合わせる)

「ちょっとアレンジしてるけどね」

 

彼女たちは「いいな」「かわいい」と小声で言い、目の前のガトーショコラに物欲しげな視線を落として、そこに留まっている。多分、焼き菓子の露店販売だと思ったのかもしれない。ふと一緒にティタイムでもしたい気がしたけれど、少しでも砂埃が入っているといけない。

 

いや、それ以前の話だ。

 

もし、自分が彼女たちの父兄だとして、娘が下校途中に「土手でカメラを持った知らない女のヒトから菓子をもらってきた」なんていったら、次の日学校に報告しているだろう。色々と世知辛いヨノナカなのだ。

当然土手ティタイム説は吹き飛ぶわけで、ありがたいと思いつつ、あいさつだけして撮影に戻る。そも、子どもたちから素直な興味を伝えてくれたことにおどろいた。

 

土手での撮影後は、おなじみの某公園まで来て、芝生を背景にした撮影をはじめる。すると、やっぱりここでも小学生くらいの女の子たちがパラパラと見にくるのだ。先ほどの妄想が軽く頭をかすめたので、相変わらず私はニコっと会釈するだけなのだが「お菓子、かわいい」という声も聞こえてくるではないか。そんなこと言われたら、おばさん俄然張り切っちゃうわよ。後半はさぞ意気揚々と、俊敏な動きでファインダーを覗いていたことだろう。

 

全ての作業が済んだ後、思い出ベンチ的なものに座り、データをPCに転送してから、あらかじめ持ってきた紅茶をカップにそそぎ、撮影しきれなかったお菓子を包みから出し、味わいながらデータチェックをする。ありがたいひととき。

 

データを見ていると、写りの違いに目が丸くなった。アトリエ内で撮るより、ぐんと美味しそうだ。

屋根の下であれこれ背景を綺麗にして撮るのもいいけれど、外の空気を浴びながらだと、画にフィジカルさがにじみ出る。

 

きっと子どもたちのおかげ。

 

「これなんだろう?」「面白そう」

そんな「?」とか「!」が触れ合うときに生まれるもの。

 

 

こんにちは、好奇心。

 

 

そんな、野外撮影の日でありました。

 

 

*  *  *

 

 

さて、発送用の封筒をクラフト仕様にしました。サイズはA4と少々大きめです。現在A5サイズも検討中。(少々かさばるかもしれませんが)しばらくどうぞよろしくお願いします。

 

充実したフライデーをお過ごしくださいませっ。

 

 

 

by londel