憎いけど憎めない奴




「もう鉄鍋しか使わないんだから!」


そう誓った2年前は何処…

あの頃は自分の愛着の湧く鍋を探して街を歩いたり、

キッチンの奥で化石と化した

20年前の丸焦げ鉄製フライパンを引っ張り出し、

焦げ落としに1日を費やしたことも…

とにかくすぐに剥がれるテフロンに愛想つかして、

長く使えるものを探していたわけです。

でもまた奴を手に入れてしまいました。

大好物の餃子の皮が剥がれることだけは

何があっても許せなかったからです。



 

いつか剥がれると分かっていても、

フライパンを一気に裏返し、

綺麗な焼き色が露になる瞬間は悔しくも嬉しく…

「一時だと分かっているけれど、尚魅力を感じてしまう君が憎いよ…」

立ちこめる湯気越しにそうつぶやきながら

あつあつ餃子を楽しんだのでした。


寒い日も餃子はいいですね〜


by londel